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筋繊維の分類~速筋と遅筋の割合でスポーツの才能が分かる~

 

 

 

こんにちは!

 

今回は、「筋繊維」について書いていこうと思います

 

よくあるのが、

「速筋繊維と遅筋繊維の割合は生まれつきで決まっている」

とか

「速筋は白筋と呼ばれ、遅筋は赤筋と呼ばれる」

と言われるもの。

 

じゃあどうして遅筋は赤い色をしているの?

生まれつきで割合が決まってるんなら、向いてるスポーツ、向いてないスポーツとか出てくるんじゃないの?

 

という部分についてまとめていこうと思います。

 

 

 

 

 

筋繊維の分類

 

まずは、速筋と遅筋って何?という部分。

 

私たちは毎日体を動かして生活しているわけですが、体を自由に動かせるのは筋肉があるから。ロボットのようなぎこちない動きではない、非常にスムーズで多彩な動きができるのは、体の中にたくさんの筋肉が複雑に配置されて、指の繊細な動きや股関節周りの機能性とパワフルさを兼ね備えた動きが可能になります。

 

 

近くのコンビニまで歩いて買い物に行くときにも、電車に乗り遅れまいと急いで走るときにも筋肉は使われます。

体には遅筋と速筋が存在するわけですが、それぞれメリットとデメリットがあります。

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筋肉の中でも専門的に役割を割り振ることで効率よくエネルギーを使い、運動パフォーマンスも高くなります。

 

 

 

 

科学的視点から見た違い

今回のメインは、「これらの筋繊維はなぜこのような性質を持つのか」という部分。

これをエネルギー代謝の面から見ていきたいと思います。

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解糖系

文字通り、糖を分解してエネルギーを作り出すエネルギー生産回路です。

後で書きますが、これと対照的なのが「酸化系」で、それぞれメリットとデメリットがあります。

 

まずは解糖系。

糖質をエネルギーにするわけですが、この系のメリットとしては「糖を取り込んでからエネルギーに変換するまでの時間が非常に短い」というところ。

筋肉が「エネルギーが必要だ!」というヘルプ信号を発したときに一番最初に使われるのがこの系です。

スポーツでのスタートダッシュや、重いものをもったときに瞬間的に素早くエネルギーをつくって送り込むことで対応します。

 

逆にデメリットとしては、「1回の糖質からのエネルギー変換で作り出せるエネルギーの量が少ない」ということ。長時間継続的に運動を続ける場合、効率が悪いのは想像できると思います。

 

酸化系

解糖系と、メリットとデメリットが逆になります。

こちらはエネルギーを作り出すまでに時間が少しかかりますが、1回に大量にエネルギーを作り出すことができるので、長時間継続的な運動をするときに使われます。

 

 

 

この2つのいいとこ取りをしてうまく筋肉が使われているということです。

 

 

 

どうして遅筋繊維は赤いのか

遅筋繊維が酸化系能力が高いのは上で書きましたが、これは「遅筋は赤い色をしている」ことに関係しています。

 

酸化系は文字通り、酸素の使用量が多いということで遅筋が使われるときは酸素を多く筋肉に送り込む必要があります。

肺から取り込まれる酸素を筋肉まで運んでくれるものは何でしょう?

「ヘモグロビン」ですよね。

肺でヘモグロビンとくっついた酸素はそのまま血液中を通って筋肉に運ばれます。ヘモグロビンは運搬役でありますが、筋肉の中に酸素を取り込む能力は持っていません。

 

ここで登場するのが「ミオグロビン」です。

筋肉中で酸素が必要になった時(酸化系が働いた時:継続的な運動が始まった時)

ミオグロビンが出てきてヘモグロビンから酸素を受け取ります。ミオグロビンは筋肉に酸素を取り込むことができるので、これで酸化系が効率よく働くことができるようになるのです!

 

実は赤い色の正体は「ヘモグロビン」と「ミオグロビン」に含まれる鉄分なんです!

酸化系酸素活性が高い遅筋繊維ではミオグロビンが大量に存在しています。

 

つまり、血が赤いのと遅筋繊維が赤いのは「鉄」を多く含んでいるからなのです。

 

ちなみに逆を言うと、鉄の摂取量が不足しているとヘモグロビンとミオグロビンの働きが低下してしまって、パフォーマンスが落ちてしまうということです。

筋トレでも特にヘモグロビンは非常に大事な役割を果たしますから、意識しないといけない部分ですね。

 

 

 

繊維の割合の個人差

この遅筋と速筋の割合には個人差があります。

生まれつき遅筋の割合が高い人は持久力系競技のパフォーマンスが高くなりやすいといえるでしょう。逆もそうです。

 

 

繊維の割合は変えられないのか

筋繊維の移行は現在の科学上、不可能です。

 

ここは受け止めなければならない事実でしょう。

しかし、筋繊維の割合の個人差は微々たるものです。

「筋トレしてもなかなか筋肉がつかない」

「長距離の向いている私は絶対ムキムキになれない」

 

そんなのあり得ません。多少個人差があろうと同じ人間です。想像以上に差はないかと思われます。

 

もし「なかなか筋肉がつかない」という悩みをかかえている方がいるのであればそれは他に原因があると思った方がよいでしょう。

「言い訳をするな!」と言っているのではなく、科学的根拠に基づいた話です。

 

 

|まとめ|

 

どんなに瞬発的なパワーが求められる種目でも、スタミナは結構重要な要素になります。パワーリフターといっても、トレーニングで心肺機能が先に限界に来てしまってはいけないですよね。スクワットなんかは特になります。

 

酸素供給能力という視点から見ても持久力向上トレーニングはレベルが上がるほど重要になってくると思います。

 

是非参考にしてみてください。